バスで火葬場に行くまでにだいぶ時間がかかった、祖父や伯父がずっと見てきた田んぼを窓の外に吹雪の隙間からボーッと眺める。祖父亡き後に母の実家の家長として寡黙でどっしりと立派な立ちふるまいで、何より優しい人だった。去年の夏に遊びに行った時の先頭たってBBQを仕切っていた姿を思い出す、いつも皆をもてなしてくれた。次に行った時にはもう会えないのか。ガスバーナーで火おこし、今度は俺も手伝ってみようかな。