前日の晩に決めた富岡製糸場へ。歴史の教科書に載っているし、2年前に世界文化遺産にもなったという知識はあるものの、詳細やそれが果たした意味については曖昧な理解だった。
広々とした敷地内を見学していき、細やかな説明を読んでいく中で、この工場と関わった人々が、製糸業のみならず日本の産業や科学技術の近代化を進めたのだということ、その偉大さ・価値を十分に知ることが出来た。また、当時雇い入れられたフランスの技師が西洋のやり方のみにこだわらず、日本の技術の良さも取り入れた和洋折衷にした経緯や理由から、モノづくりのロマンを強く感じた。なんというかテンションが上がる。
借りた車椅子に祖父を乗せて父と交代で押して、ゆっくりと見て回っていた。祖父も父も業界は違えど広義には技術者で、あーだこーだ話しながら俺が感じたロマンもなんとなく共有出来てる気がして、そんなつながりもふと嬉しく思えた。
帰りはこんにゃくパークという謎のテーマパークを冷やかしつつ、高崎駅で家族と別れる。去年の5月にここへ友人を見送りに来たことを思い返していた。選手としてザスパ草津にも所属していた彼が、この地でどんな気持ちでどんな夢を見て頑張っていたのかを想って、少しまた胸が苦しくなった。